今だからこそ世界遺産 「日光」! 星宮神社から

群馬県富岡製糸場世界遺産に、富士山は登録一周年ということで

あえて、栃木県の世界遺産「日光」につながるような話を。



梁田町の星宮神社から、まずは始めたいと思う。


イメージ 1 梁田 星宮神社の本殿


日光の寺社を手掛ける職人達も、厳冬期の日光では寒くて仕事が出来ず
その時期は足利で過ごす人も居たようです。


宿場で遊ぶ費用を稼ぐため、日光の職人が足利の社殿を手掛けたという話しを
複数の神社で聞いたりします。

(宿でつくった借金を返済するためなど)



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星宮神社 本殿の四隅には、それぞれ猿の彫刻があります。
これは、この猿達の属性が「水」であり、火伏のための彫刻なのだそう。



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虚空蔵菩薩の神使いが「鰻」ということから、ウナギの彫刻もあり
こちらは、波の中を泳いでおり「水」のイメージそのもの



 まずは、星宮と「明星天子虚空蔵菩薩」の流れを整理しておきましょう。

明星は明るい星ですから、一般的には金星をさします。
そして明星天子は、智恵や記憶などの利益をもたらす虚空蔵菩薩として祀られる。

 宵の明星=磐裂神
 暁の明星=根裂神
 夜中の明星=経津主神

地球から見て、太陽の近くを周る金星を夜中に見ることは出来ないので、夜中の明星は「木星

金星には及ばずとも、木星も明るい星であり、惑星なので瞬かない。
そして、当たり前のことながら月や金星と同じく光は太陽光。
夜には太陽はないと言ったところで、夜の闇を照らす月明かりの元は太陽である。




 経津主神とは『日本書紀』に登場する神であり、磐裂神・根裂神の御子である
磐筒男神磐筒女神が生んだとされる。


 話しの流れがわかりずらくても、そこは神話なので…


三つの明星のうち、二つは同じ「金星」じゃないかと思っても
古くはそれぞれ別の星だと考えられていたようです。



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 月・星・日で三光といいますが

足利市大久保町にある石灯籠の火袋に見る
 
「月・晶・日」のデザインも同じ

 
(※晶は星を表した象形文字、晶も生も"ショウ"と読めば「サンショウサマ」)




三つの星と言っても、三星様(オリオンのベルト)(中国での「参」)、
妙見を表した三つ星、三つの明星などなど、場所によって意味合いの違いはあるでしょうが星は星。

 
 三つ星のところが(七曜・九曜・北斗七星)などのバリエーションが見られる所もある。




 上記の石灯籠、正徳乙未5年(1715年)奉納のもので、正面には卍紋。
さらに、奉納者の筆頭は川田氏。


同じ寺院内には、日光型庚申塔に見るような「左卍と下部の蓮華」の板碑も一基見られるが、
正徳2年には村上光清がすでに指導者になっていたので、時期的にも卍講の可能性はある。



正徳5年から、この場所・この向きに灯篭が建っていたはずはないが、
現在、この灯篭が向いている先は、偶然にも「浅間山(三足富士)」と呼ばれていた山。


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 無理にこじつけたりせずとも、足利では日光の寺社や修験の影響を受けていた。

ひとくちに日光と言っても、日光大権現と東照大権現はちがい、足利でいう日光神社とは
当然「日光大権現=男体山=千手観音=大己貴命=大黒天」のほうである。

 富士山信仰との絡みで言えば、下野富士=日光富士=男体山とも言える。




千手千眼観自在菩薩の「センジュ様」、これを広辞苑に載っているように
千眼千臂観世音菩薩と呼びかえれば「センゲン様」
実際に、千手菩薩を「センゲン様」と呼んだ人たちもいたそう。

 仙元様とは違うとは言っても、ご当地富士も兼ねる男体山
「センゲン」の音が同じく呼べるというのは、意外と大切なポイントかも。


 また、男体山=千手観音=大己貴命と同じように、女峰山=阿弥陀・太郎山=馬頭をあわせて
足利では日光三所大権現と呼ばれた神社が、明治維新後には三柱神社などに改名している。




これらの日光三山とは、熊野三山を取り入れたものであり、少し話が脱線してしまうが
足利北部や田中村などは朝倉村の丸山氏により、足利東部の大久保村などは
同村の小野寺氏によって、京都聖護院末 幸手不動院(本山派 熊野信仰)の影響も受けたはずである。



今となってはどこにあったのかわからない樺崎村にあった秋葉寺も、古文書により
江戸時代末期には、「本山 幸手不動院末」修験系の寺であったことがわかっている。


佐野市高山の熊野神社内 浅間神社には富士山登拝大絵馬が残るなど、意外と熊野神社
星宮神社や日光神社と同様に、富士山信仰が残りやすい神社のような気がする。



 
 
 話しを最初の星宮神社にもどして、金星=虚空蔵=鉄についても少し触れておきたい。

 星宮が金星なのはどちらにも星の字がつくからと言うことで、わかり安いかもしれない。
金星=産鉄・炭鉱業となるのも「鉄」には、同じく金の字が入るからでいいと思う。

隕石には鉄成分の多いものがあることから、星=鉄でもいい。


 足利周辺には、太田金山・佐野天明など産鉄にかかわるところが多い。
そこから、たたら製鉄の鉧(ケラ)を連想すれば漢字は「金に母」

炉の中(母の胎内)を焼きなが出てくる火の神を連想すれば、カグツチと磐裂神の話にも
つながりそう。




 明星の字を分けると「日・月・星」だから三光。

 
 二荒は日光。



 足利の樺崎村で「なぜコノハナサクヤヒメ像を祀ったか?」というお題を出されたら
「木・花・咲・尊」に通じるからでも、「桜咲く村にしたいから」でもOK


実証主義者ではない昔の人も、こんな感覚だと思う。